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■カウンセラーの生き方ノート
~メンタル・ハピネスの秘訣を公開します!~ (担当:常光瑞穂)
私は心理学を学び、カウンセラーとして活動をする中で、高級外車が買えるくらいセミナーや講演に参加し、毎週アマゾンから何かしらの書籍が届き…と、心理学マニアとしか言えないくらい様々な情報を集めてきました。また、それらのセミナーや書籍以上にセミナーやカウンセリングを行っていてお客様とやりとりする中で、お客様のナマの言葉にハッとさせられたり、気付かせていただいたことがたくさんあります。それらの情報をメモしたり、まとめたものは膨大な量とな り、折にふれ私を元気付けたりやる気にさせてくれています。先人やお客様からいただいたそれらの知恵を私だけに役立つ形で眠らせておくのはもったいない! と思い、少しずつご紹介していきます。ぜひ皆さまの人生をさらにハッピーにするために役立ててくださいね。
自分も相手も大切にするための境界線
皆さま、GWはいかがお過ごしでしたか?
休暇を取ってリフレッシュされた方も、いつも以上に仕事に頑張ったという方もいらっしゃるでしょう。普段とは少し時間の流れ方が違う連休のカレンダーの時には、いつもと生活パターンが違いますので、普段は考えないことを考えたり、感じたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
さて、今日のコラムは「自他の境界」というテーマです。自他の境界とは、自分と他人のライン引き、区別をして、私とあなたとは考えることも感じることも違う存在であると理解することです。
「私とあなたは別人よ」なんて、当たり前のことじゃないかと思われるかもしれませんね。でも、実は、自他の境界があいまいである例はたくさんあります。例えば、親が、成長した子どもの日記やメールを勝手に見て、子どもが「勝手に見ないでほしい」と感じているときなどがその例でしょう。親子であっても別の人格であるはずですが、その境界があいまいになっているのです。
このような自他の境界の混乱は親子関係だけではなく、職場や友人関係などの人間関係でもしばしば起こり、問題になることがあります。気になる方は、次のチェックリストをご覧ください。
【チェックリスト】
□「ノー」ということができない
□ほしいものや必要なものを要求できない
□人の意見に合わせる
□自分で決断できない
□批判されるとひどく落ち込む
□相手を自分の価値観に合わせようとする
□相手の問題解決に必死
□相手がだらしないと自分が恥ずかしい
□相手をすべて自分のものにしたい
□自分の幸せが相手にかかっている
□自分よりも人の世話をする
□自分を傷つける人とかかわり続ける
□人につけこまれる
□相手が楽しそうでないと自分が責任を感じる
□自分だけの時間をもてない
□過酷な状況に長い間身を置く
【チェックリストの引用:「アダルト・チャイルドが人生を変えていく本」(1997)アスク・ヒューマン・ケア研修相談センター(編)】
このリストに当てはまる項目が多いほど、自他の境界があいまいになっていると言われます。多くあてはまる方は、自分が境界線を越えてやりすぎていないか、逆に入ってほしくないところに立ち入られているのに断ることができずにいないかなど振り返ってみると役に立つことがあるかもしれません。
また、上記のチェックリストは、誰でも多かれ少なかれ当てはまるところがあるのではないかと思います。私自身もいくつかあてはまるところがあります。「一つも当てはまらない」という方の方が少ないかもしれません。
例えば、仕事中にお昼休みのチャイムが鳴っているけど、急で重大な対応が入ってきて、どうしても抜けられない、放っておいて休憩に行ってしまったら危険だという時、「時間ですから私は休憩を取ります。私には私の人生があります。」と、周囲の状況も考えずにくっきりはっきり自分の都合だけで境界線を引いてしまったのでは仕事にならないかもしれません。「本当は休憩に入る時間だけど、危険があるので今はこの対応をします!」と、ある程度あいまいな境界線を許容することも社会生活を送る上では必要な場面もあるでしょう。
また、大切な親友が何か誤解をして「離婚する!」とやけくそで決断しようとしているとき、多くの人は「おせっかいかもしれないけど、こういう誤解がありそうだよ」とか、「決断する前に冷静に話し合ってみようよ。お互い誤解もあるかもしれないよ」とか、アドバイスをするのではないでしょうか。「あなたの人生ですから、誤解もあなたの責任。あなたが決めればいいんです。」と、くっきり線を引いて全く不干渉ということであると、そもそもそれって本当に大切な親友なのかなって思いますね。
なので、何が何でも自他の境界はくっきりはっきり引かないといけないということでもありません。お互いの関係や立場によっても心地よい境界線は違ってくるでしょう。しかし、自他の境界があいまいすぎて、仕事や他の人のケアに追われて自分の健康を壊してしまったり、同僚や友人の立ち入ってほしくないところに不用意に立ち入って不愉快な思いをさせたりということがあると本末転倒です。
相手のためを思って親切にしているだけなのに「かまわないでください」「それはこっちでやりますから」と言われたり、いつの間にか相手から距離を取られたり…そんな経験のある方は、境界線をはみ出していないかな?と振り返ってみてはいかがでしょうか。
また、それほど親しくない相手が心地よい境界線を越えて踏み込んできて困るという経験をしたことのある方も多いのではないでしょうか。そんな時は、相手に境界線を引いてもらうことを期待するよりも自分が境界線を引いてしまうほうが効果的です。例えば、しつこくプライベートなことを聞いてくる同僚がいて困っているとき、心の中でモンモンと「ズケズケ入ってこないでよ!親友でもないのに!」と考えてイライラするよりも、はっきりと爽やかに「彼氏のことは何度聞かれても言いませんって!」と伝える方が効果的でしょう。
相手にNOを言うこと、はっきり境界線を引いてしまうことに「冷たいのではないか?」と後ろめたさを感じる方もいらっしゃるようですが、自他の境界を引くということは、相手を否定することではなく、相手を自分とは違う人格を持った存在として尊重するということです。つまり、「私とあなたとは、考えることも感じることも生き方も全く違う存在であり、どちらの考え方も感じ方も生き方もかけがえのない価値があるのだ。」と、区別してどちらの人格もやり方も大事にするということです。
親に勝手に日記を見られて不愉快な思いをしている子どもが、「NOと言ったらお母さんに悪いから」と我慢して日記を勝手に見られ続けることが健全な関係なのか、「勝手に見るのでなく、直接話をする時間を持とう」とお互いが安心できる境界線を持ちながら接することができるようにする方が健全なのか、考えてみるとイメージが持てるのではないでしょうか。
仕事でもプライベートでも、自分も相手も尊重し、大切にしながら、お互い気持ちのよい関係づくりをしていけるといいですね。
チェックリストにあてはまることがあり、心地よい境界線について考えたいなという方は、ぜひ相談室もご利用くださいね。
◇ 著者プロフィール ◇
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本当の自分(True Colors)
東日本大震災から1年が経ちました。皆さま、それぞれの思いで、3月11日を過ごされたのではないかと思います。
震災関連の報道も多かったですが、私は、歌手のシンディ・ローパーさんが来日公演を行うと同時に、被災地を訪問されている姿が印象に残りました。
そして、ちょうど3月10日の夜に放送されていたNHKの「アンジェラ・アキのSONG BOOK in English」という番組でも、シンディ・ローパーさんのTrue Colorsという歌が取り上げられていました。
「人であふれた世の中で勇気を出すのは大変なこと。すべてを見失ってしまったり、心に暗い部分があると自分が小さな頼りない人間に思える。だけど、私にはあなたの本当の姿(True Colors)が見える。だからこそあなたを愛している。本当の自分を出すのを恐れないで。」
そんな内容の歌詞でした。
※歌詞と日本語訳はこちらからご覧になれます。↓
http://www.nhk.or.jp/songbook/onair/05a_after.html
(NHK「アンジェラ・アキのSONG BOOK in English」)
Colorsという単語は、複数形で使うと、「人柄、個性」という意味があるそうです。そして人柄や個性は一つではなくいろんな面があるので、複数形で使うのだと、そんな解説もされていました。
震災関連のニュースを見て、1年たってもまだまだ復興は遠いなぁ…自分には何もできないなぁ…と悲しい思いをしていた私でしたが、True Colorsの歌詞を聞いて、「等身大の自分ができることを日々やって行こう」と、とても勇気をもらえました。
こんな素敵な歌詞を書くシンディ・ローパーさんですが、決して順風満帆な人生というわけではなく、学校で周りになじめず高校を退学したり、デビュー後も売れずに自己破産したりと様々なことがあったようです。しかし、とても印象的なこんなエピソードもネット上で紹介されていました。
アルゼンチンの空港で、フライト遅延や欠航が続出して、空港側に抗議が殺到していた時、たまたまその場にいたシンディ・ローパーさんがその状況をみかねて、いきなり空港のアナウンスのマイクをひっつかんで歌い出したそうです。突然の空港ライヴにその場の乗客や乗務員も大喜び、みんなと大合唱となり、みんなの表情は一変して歓喜の笑顔になり乗客たちの怒りを収め、楽しませたと言います。
シンディ・ローパーさんご自身が、本当の自分(True Colors)を知って、大事にできる方だからこそ、自分の個性を使って、人を楽しませたり、勇気づけることができるのだと感じました。
私も、私のTrue Colorsにたくさん気がついて、大切にしていけたらいいなと思います。
そして、私にできるやり方で、私の周りの方々がご自分のかけがえのないTrue Colorsに気が付き、今以上に大切にするためのお手伝いをすることができたら、とても幸せなことだと思います。
皆さんのTrue Colorsはどんな素敵な色たちがあふれているのでしょうか?
◇ 著者プロフィール ◇
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お帰り。よくがんばったね。
先日、私の祖母が亡くなりました。
通夜と葬儀の時に、お坊様から様々なお話をお伺いしました。
中でも、印象に残ったのが、こんなお話でした。
「遺族の方々にとっては『もうちょっとでも長く生きていてほしかった。』と心残りがたくさんあると思いますが、仏教の世界では、私たち皆この世に修行に来ているわけですから、おばあさまは今頃、仏様から『良く頑張ってきたね。お帰り。』と言われて迎えてもらっているのだと思います。皆さんが幼稚園や学校や職場から家に帰ってくると、ご家族の方が『寒い日に今日もよう頑張ってきたね。お帰り。』と温かく迎えてくれる。それと同じように、仏様のところに『ただいま』と帰って行って、『お帰り』と今頃言われているんだと思います。」お坊様はこんな風におっしゃっていました。
それを聞いて私は、胸が熱くなりました。
私たちはこの世の中で「あれをしたい」「これをしなきゃ!」「それができなきゃダメだ!」「これが出来てこそ一人前!」などとジタバタ生きているけれど、ただ生きているだけで、頑張って修行をしているのなら、何ができても、できなくても、どんな人でも、誰でも、「今日もがんばってきたね。お帰り。」と温かく迎えてもらえる存在なのだな…と感じたからです。
自分自身も、私の周りの人たちも皆、そういう存在なのだということを忘れないでいたいなと思います。
とても大事なことを教えてくれた祖母にも、「ありがとう。」と、「長い間本当によく頑張ったね。お帰り。」と伝えたいと思います。
◇ 著者プロフィール ◇
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不安や緊張との付き合い方
「人前で話すときに緊張してうまく話せない」
「堂々と話せる同僚を見て、自分はダメだ…と悲しくなる」
ビジネスパーソンの方々から比較的多く寄せられるご相談です。
私自身も子供のころからあがり症で赤面症で、授業中あてられると(ちゃんと正解がノートに書けているときでも)真っ赤になって口ごもるタイプの人間だったので、上手く話せない悔しさや本番前の(というより会議やプレゼンの何日も前からの)緊張感など、お気持ちはよくわかります。
こんなふうに緊張してうまく話せない自分を意識してしまうと、「うまく話したい」と思えば思うほど、「あ!また緊張している!」「あ!赤くなってる!」「緊張してることがみんなにバレバレだぁ~…!恥ずかしい!」と、どんどん緊張している自分に意識が向いてしまい、そのことがさらに自分を緊張させ、悪循環になってしまいがちです。
心理療法の一つに森田療法という療法があります。
森田療法では、こんな時、不安な気持ちや緊張する気持ちを「あるがまま」にして、「目的本位」の行動をとるようにしていきます。
つまり、会議に出る目的は「堂々と話すこと」ではなくて、「必要なことを情報伝達しあう」ことにあるのですから、赤面しようが、言葉がつかえようが、緊張で体が震えようが、「必要なことを情報伝達する」という目的が果たせればいいのだ、と、気分や感情にとらわれず、今自分がやるべきことを実行していくというのが森田療法の考え方になります。
私自身も講演会に登壇する前など毎回緊張しますが、「今日はこのことをお伝えしよう」「ここでしっかり考えていただけるような時間配分にしよう」などと、私がそこでお話しする目的に意識して焦点を向けるようにしています。「緊張しないように」「落ち着いて」などと考えてしまうとドツボにはまってしまいますから、要注意ですね(タイムスリップして子ども時代の私に教えてあげたい!)。
皆さんも、気持ちのコントロールがしにくいなぁ…と困ったときには、「私がそれをする目的ってなんだろう?」と考えてみると役に立つことがあるかもしれません。「気持ちをコントロールしなくっちゃ!」という思いに支配されているけど、実際は気持ちをコントロールすることは目的でもなんでもないことが多いものではないでしょうか。
◇ 著者プロフィール ◇
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変わるものと変わらないもの
「常光さん、私は変われますか?」
カウンセリングにお越しいただいている相談者の方からよく聞かれる質問の一つです。
とても難しい質問だなと思います。
ちょっとずるい答えかもしれませんが、私は「変われる部分と変われない部分、変わっていい部分と変わっていけない部分があるのかもしれませんね。」などというふうにお答えすることが多いです。(もちろん、ケースバイケースではありますが。)
これまで、たくさんの方のお話をお聞かせいただいてきて、「人ってすごい変われるんだなぁ」とその変化率に驚くこともあれば、「人って変わらないものなんだなぁ」と、その変わらなさに安心を感じることもあります。
人間って、変われるものでもあり、変わらないものでもあると思います。
先日、私のセラピスト(私自身が定期的にカウンセリングを受けているカウンセラーさんです)から、ちょっとがっかりするような話を聞きました。
災害の後に、予防的に心理療法を受けた人と、受けていない人とで、その後の精神状態に違いがなかった、つまり、心理療法を受けても受けなくても、病気になる人はなるし、ならない人はならなかったという結果を記した論文があったそうです。
私たち心理職にはちょっとがっかりな結果ですが、実はそういう調査結果はたくさんあります。
だけども、実際にカウンセリングをしていると、相談者の方皆さんが「全く役に立ちませんでした!」と怒って帰るなんてことにはなっていません。(もしそうなっていたら、とっくの昔に私は心が折れてカウンセラーなんて怖い商売を続けていられないでしょう。)
実際には、「本当にライフキャリアサポートさんに出会えてよかった」とか「常光さんに会うのが後10年早かったらよかったのに!」とか、もったいないくらいとてもうれしい言葉をかけていただけることもたくさんあります。
だけどもデータとしては「明らかにカウンセリングを受けた人と受けていない人とで違いがあった」というほどの違いは出てこないのです。
カウンセラーの仕事って何なんだろう…と思ってしまいますね。
先日、家庭菜園をしているとき、カウンセラーの仕事と似ているなと思いました。
家庭菜園では、
小松菜の種を植えたら小松菜が出てきます。
ネギの種を植えたらネギが出てきます。
とってもシンプルです。
植えた時期や水や肥料が悪くて種を植えたのに何も出てこないということはありますが、小松菜を植えたプランターからバラが咲いたり、ネギの種からひまわりが出てきたりということはありえません。
「土や肥料を工夫して、今年は小松菜の収穫量を増やすぞ!」ということはできますが、「土や肥料を工夫して、今年は小松菜の種からバラを咲かせるぞ!」ということはどう頑張ってもできません。
カウンセラーの仕事もそれと同じだと思います。
その方の持って生まれた大事な種がどんな種なのか判断できる材料を一緒に探し、その大事な種が一番輝くように、どんな環境がいいんだろう、どう育てていくといいんだろう、何ができるんだろうなどと考えることはできますが、種そのものの性質を魔法の様にガラリと変えてしまうことはできません。
もし仮にそんなことができたとしても、持って生まれた性質そのものを魔法の様に変えられてしまった「その人」は、もはや「その人」ではないのではないかという気もします。
冒頭の質問で「変われる部分と変われない部分、変わっていい部分と変わっていけない部分があるかもしれません。」とあやふやな答えを書きましたが、その人の種そのもの、もって生まれた気質や性質は変えることができないものだと私は思っています。
小松菜に「頑張ればバラになれる!」というのは無謀だし、せっかくの小松菜の良さを殺してしまいます。しかし、育つ環境を選んで、「なるべく早くたくさんの葉を茂らせる小松菜になろう!」とか「育つのは遅くていいから味の濃い小松菜にしよう!」などというのは可能です。
病気になりやすく育てにくいけどとても可憐な花を咲かす種もあれば、丈夫で他人の畑まで飛んで行ってどんどん増殖する種もあります。
仲間と一緒に群生するのが好きな種もあれば、一つのプランターを一株で独占して広々と根を生やさないと育たない種もあります。
カウンセリングを受けたからといって病気になりやすい繊細な種が丈夫な種になるわけではなりません。広い土地が必要な種が狭い土地でも芽を出せる種に変わるわけではありません。
それでも、弊社を利用していただいて「この会社に出会えてよかった。」と言って下さる方がいらっしゃるのは、種そのものが変わったのではなく、自分の種がどんな種かが以前より分かるようになり、その種の活かし方・咲かせ方が以前よりもっと上手になったにすぎないのだと思います。
さて、あなたはどんな種をもって生まれてきたのでしょうか?
その種が一番輝ける環境はどんな環境なのでしょうか?
そんなことが考えたくなったら、ぜひ相談室にもお越しくださいね。
◇ 著者プロフィール ◇
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