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■ホッとひと息 ココロの自然散歩 (担当:畑 聡美)
自然の中をあるいていると、忙しい日常から離れ、おだやかな気持ちになります。悩み事が小さいことのように感じたり、抱えている問題の解決策がふっと浮かんだり、楽しいアイディアがひらめいたりもします。このコラムでは、みなさんと一緒に自然散策をするように、ココロを元気にするヒントや、自然の魅力についてお伝えしていきます。
雲の上には必ず太陽が輝いている
先日、飛行機に乗る機会がありました。
それはそれは、激しい土砂降りの日で、自宅から最寄り駅まで歩く10分くらいの間に、靴がずぶぬれになりました。
それなのに、駅についてから、お財布を忘れたことに気がつき、また雨の中、大荷物を持って自宅まで走って引き返す羽目になりました。靴も服もさらにぐしょぐしょになり、裾が絞れるくらいです。
なんとか駅に戻って電車に飛び乗ると、今度は電車が遅れていて、乗り継ぐ予定だった空港リムジンバスに間に合いそうにありません。お財布を忘れなければ、余裕のある電車に乗れたのに!!悔しい思いと焦る気持ちが同時に湧いてきます。
仕方がないので、新大阪からタクシーに飛び乗って空港まで走ってもらい、なんとか飛行機に間に合う時間に到着できました。ほっと一安心したと思ったら、今度は、飛行機が悪天候のため1時間半も遅延しているというのです。ああ、それがわかっていたら、タクシーで飛ばさなくてもよかったのに…。
外は土砂降り、服や靴もずぶぬれ。朝から走ったり焦ったり、財布を忘れた自分に腹がたつやら情けないやら…気持ちも身体ももうぐったりです。
遅れてきた飛行機に乗り込むと、天候が悪く、ひどく揺れます。だんだん大阪の街が小さくなり、雲に入ります。窓の外は分厚い雲の中で真っ白。上下の揺れにお尻の穴が縮こまるような思いをしながら、飛行機は上昇していきます。
しばらくすると、突然ぱぁーっと光がさしました。あの分厚い雲をぬけたのです。揺れもおさまり安定飛行に入りました。
窓の外の空は深く澄みきったブルー。太陽が燦々と輝いて、下の雲海を照らします。南極の雪原のような雲海。遠くから犬ぞりが走ってくるのではないかと、思えるような光景です。
そうでした。
どんな時も、雲の上には太陽が輝いているのでした。暗い雲の下にいたら、太陽があることすら忘れてどんよりした気持ちになっていましたが、どんなに分厚い雲の上にも必ず太陽は輝いているのです。
朝から、バタバタと消耗していたことがちっぽけに感じられ、重い気持ちがすーっと晴れていくようでした。
落ち込んだり悩んだりしている時には、自分を客観的に眺めるといい、とよく言われます。
今回の飛行機の体験は、まさにリアルな客観視だったのではないかなあ…と思いました。
例えば、今ここに自分がいます。少し離れて自分をながめてみると、どんな気持ちでしょうか?どんな表情でいますか?
もう少し離れて上からみてみると、その自分は、(例えば)大阪にいます。さらに上昇して、関西にいます。さらに上から眺めると、自分は日本にいて、地球にいます。
地球には、海があり、陸があり、雲に覆われているところも、晴れているところもあります。そして、太陽はいつも輝いて、地球を照らしているのです。
カウンセリングの作業も同じです。今は雲に隠れて見えなくても、その雲の上には必ず太陽は輝いています。それを信じながら、相談に来られた方とお会いしています。どんなに困難な状況に思えても、必ず晴れる日がやってくるのです。
きょうは、空をながめながら、広い宇宙に思いをめぐらせてみるのもいいかもしれません。
◇ 著者プロフィール ◇
畑 聡美(ハタ サトミ)
臨床心理士。(株)ライフキャリアサポート チーフカウンセラー。教育センターの相談員やスクールカウンセラーなど、主に教育分野での活動を中心に、臨床経験10年、5000時間以上のカウンセリング経験を有する。確かな臨床経験に裏打ちされたカウンセリング技術と、持ち前のほんわかした楽しい人柄で、多くの相談者の方々から支持されている。
詳細プロフィールは>>こちら
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